笑金・バイオリン忍者ター坊についての考察

笑金好きかつカンニングファンである私としては、やはり今回のバイオリン忍者について触れないわけには
いかないだろう。

①バイオリン忍者の「笑い」について

始めに確認しておくとバイオリン忍者の芸は、「未完成」である。
バイオリンは中途半端だし、ネタの内容も単純でひねりが無い。
それではなぜ、あそこまで笑いを巻き起こしたのか。


一つは竹山の普段のキレ芸キャラと、バイオリン忍者の未完成さが生み出す滑稽なキャラの
間にあるギャップが原因となっているのではないかと思う。

 
普段の「カンニング竹山」と比べて、あからさまなギター侍のパクリである「バイオリン忍者ター坊
に扮して、忍者のコスチュームで「〜の巻」、「残念でござる」、「ニンニン」
などのユニークなフレーズを
次々と発するため、そこに普段のキャラとの間にあるギャップが、滑稽なものをより滑稽に見せ、
笑いが生み出されるのだろう。



二つ目は、その他の出演者のツッコミが原因となっているのではないか、と思う。
出演者の声に注意して聞いてみると、ター坊に対して「何だこれ」、「〜の巻はどうした!」
「ついに『〜ですから』って言っちゃったよ!」など未完成な忍者の芸を茶化しているのがわかる。
これらの声はそのまま視聴者の声を代弁しており、バイオリン忍者に対するツッコミとして
見事に成立しているのだ。


コンビからピン芸人竹山としてやっていく場合、心配な点として、それまで存在していた中島のツッコミが
なくなってしまう、ということであった。
しかし、今回のバイオリン忍者では、回りの出演者の声がツッコミとしての効果を生み出し、
視聴者をよりいっそう笑わせることを可能しているのだろう。