恥じらいのジョワさん。

ある日の昼下がり,給湯室から執務室へと戻ると,部屋の出入口からすぐ近くの席の女性二人が
《プススー,くすくす・プフスー》
と顔を見合わせつつ忍び笑いをしていたので,
「おやおや,一体全体どういうことでありましょうか」と二人に問いかけたところ,
「たった今,なんか給湯室から奇妙な音が聞こえてきたのですけど・・・くすくすwプフスースーww」
とのこと。
そこで,「ぬはっ!」と思うところのあった私は,続けて二人に聞いてみたのです。
「も,もしや,その妙な音とは『ジョワッ!!』というものではありませんでしたか」



さて,話は私が給湯室にいた数分前まで遡ります。
給湯室でマグカップを洗い終えた私は,
さあーて,終業時間まで残り数時間,午後の仕事をもうひとがんばりしようかしらー,るんたったー
という気分で,気合いを入れるために,その場で真上にめいっぱい背伸びをして,
ぐいいーっと,ふんぬぬーっと,伸ばしきったところで,両手を
“んばっ!”
と思いっきり解き放ったところ,その勢いで,私の意思とは裏腹に
「ジョワッ!!」
という気合いと息の混じった奇声をお漏らししてしまったのでした。



「・・・といういきさつで私が『ジョワッ!!』と発するに至ったのです」
と女性二人に説明したところ,二人の忍び笑いはますます高まりつつも,
「意外と給湯室から部屋まで聞こえるのですから,気を付けないといけませんねえ」とアドバイスをくれたので,
「まったくそのとおりですよねえ」
とそのときは落ち着いて答えたのですが,席に戻って一通り振り返ってみたときに
「うっひょー,恥ーずかすー!」
と思い出し恥じらい状態になってしまいまーした。