理想的な共同生活を目指すのだ,ハエとの。

夏をいかに快適に過ごすか,それは,ハエとの共同生活をいかに健やかに送るかにかかっているといっても過言ではないだろう,
いや,過言だろう。


そう,どんなに部屋を清潔に保とうとしていても油断しているとすぐにハエはわいてくる。
こうなるといかにハエを駆除するかというよりも,発想を転換させ,いかにハエと上手に共同生活を送るかということに考え方をシフトさせるのが自然な流れだと言えよう。


まずは,ハエとどのようにルームシェアするか,ということだが,ハエには主に台所の三角コーナー付近にたむろしていてもらいたいものなのだ。
私の快適空間である居間に侵入されることはどうしても許せない,台所までは許そう。
これが私が譲歩できる最終案だ。


とはいうものの,ハエはおかまいなしにやってくる。ぶんぶんぶんぶんやってくる。居間に。
なかなか思いは伝わってくれないもので,こうなると実力行使をせざるをえない。
そのため,はじめのうちは「このやろう,ふん!ふん!」と憎しみをこめて手の甲でしっしっ,と追い払い,苛立っているときなどは,飛んでいるハエを手の甲で叩き落とすという暴挙に出ることもあった。


しかし,ある時,気づいたのだ。


これは私が本来望んでいた生活ではない・・・,私の望んでいた健やかなハエ共同生活計画は一体どこにいっていまったのだろう・・・,と。


小生,猛省。


その後は,ハエが居間に侵入してきた際の対応マニュアルの作成を(脳内で)試行錯誤しながら行っていたわけだが,最終的には,「『ていっ!』とおどけた調子で,水平チョップを繰り出し追い払う」という方法に落ち着いた。
この時のポイントとしては,
・水平チョップはハエを直接狙うのではなく,威嚇射撃のように,ハエの足下ないしは頭上に繰り出す。
・水平チョップはスナップをよくきかせる。
・「ていっ」という発声の際は,普段の声よりも少し高めのトーンで発する。
の3点が挙げられる


上記の方法を取ることで,負の気持ちをハエに向けることなく,「ここに居てはいけない!」と教育することが可能となるに違いない,
と思っていたのだが,最近,めっきり私の住んでいる地域は涼しくなりハエの数が少なくなってきたので,この方法がベストなのかどうか充分に検証することができなくなってしまった。
また,来年の夏がやってきた際に,この検証の続きを行っていきたいものだ。
それまで,さらば,ハエ。