へたれ山

ああ,風邪をひいてしまって,のどを痛めて,ようやく痛みがひいたと思ったら
今度は,とめどなく鼻水があふれてきます。
鼻の奥は常にうるおい成分増量中です。
モイスチャー効果てきめんです。



ベッドの上でうつぶせになって,だら〜んとしていると,一昔前にはやった
たれぱんだになった気分です。
この場合だと,たれヒゲ山,略してたれ山とでも言うべきでしょうか。
しかし,ぱんだに「たれ」が付くと,かわいいのに,ヒゲ山に「たれ」が付くと
かわいらしさがみじんも感じられないのはなぜですか?
それはおそらく人として,たらしてはいけないものをいろいろと垂れ流しているイメージを
もたらすからでしょう。
たれ山はできれば,たらすべきではないのでしょうね。



しかし,たれるのです!
鼻水はとめどなくたれゆくのです!!
どうすればいいですか?


こうしよう。
今から100年前のことである。
ホンバボンバ村では,かつてないほどの干ばつに見舞われて,あたり一面は砂漠化
がすすみ,死者の数も増え続ける一方だった。
このままでは村が滅亡してしまう,そう考えた若者たちは水脈を探り当てようと,
あたりを掘りまくって,それはもう掘りまくって,それで,まあ,いろいろあって,
地面から水が噴き出たわけだ。
一筋の水は瞬く間に大きな泉となって,ホンバボンバ村は干ばつの被害から救われ,
その後100年経った今でも枯れることのない村の水源として,泉はきらめいている。


その泉の水流が私の二つの鼻穴からあふれ出ているのだと思えば,少々たれようが気にならない
どころか,むしろありがたみが出てきますよね。
これで一安心ですね。
そんなことないですよね。
はいはい,ちゃんと鼻をかみますよ。