失意のちょい底

嗚呼、なんということでしょう。


本日は、残業することもなく18時ごろ帰宅したんですよ。
16時ごろには、「このままいけば食材を買いに行けるから、久々に自炊をしようかなー。そういや
玉ねぎとじゃがいもとすきやきのたれが余っていたから、気合いを入れてスーパー肉じゃがを
作っちゃおうかしらん。うふふふー。」とか考えていたんですよ。
「あっ、ウーロン茶も買っておかなきゃ、マヨネーズも残り少ないし、それからそれからカップラーメンも
買い置きしておこうっと。おっとっと、クリーニング屋にも行かなければなあ」
とかなんとか計画を立てていたのですよ。



それが、だ。
帰宅したのはいいのだけれど、なんとなく電気をつけないままの夕暮れ時の部屋というのは趣があって
いいなあ、とか、渡辺ペコさんの「リビングルーム」という漫画の主人公はどんな気持ちだったのかなあ
とかいろいろ考えて「ほふぅー・・・」って感じで暗闇のなか佇んでいたんですよ。



そして、だ。
なんか晴れやかな夏の日のようなすがすがしい夢を見てから、5秒ほど目覚めて、また眠って、また柑橘系の夢を見て、
そして、目が覚めたときに気づいたのですよ。
「あれ、帰宅してからの記憶がないなあ」と。
で、ベッドに横になったまま現在の状況をぼーっとした頭で少しずつ整理してみたのです。

  • スーツを着たままのようだ。
  • 靴下をはいたままのようだ。
  • コートを着たままのようだ。
  • 眼鏡ははずしてあるようだ。
  • 腹が猛烈に減っているようだ。


これらの状況下から導き出される答えはただ一つ・・・いつのまにか寝ちゃったんだ!
うわー、えらいこっちゃー!!肉じゃががー、ウーロン茶がー、クリーニングがー、うわーうわー。
暗闇大パニックです。これでもかってぐらいのたうち回りたい気分だったのですが、身体がもこもこして
動きづらかったので(コートのポケットに無駄にでかいさいふと携帯と文庫本が入っているから)
じっとしたま脳内で激しくのたうち回りました。
それにしても眼鏡を無意識のうちにはずして枕元に置いてあるところが心憎いです。
(おそらく過去の苦い経験が胸にきざみこまれているためだろう)



ひととおり(脳内で)のたうち回ってから、次に考えたのは「果たして現在何時なのだろうか」ということです。
朝の5時ぐらいなら・・・まあ、夕飯代が浮いてよかったなあ、とか思えるけど、深夜1時とか2時に健やかに
目覚めると心細い気分になりそうだから嫌だなあ、ああ、でも案外こういうのって、たっぷり寝たような
感覚でも1,2時間しか寝てなかったよー、てへっ、っていうオチなんじゃないかな、そうなんじゃないかな、
そうだといいな。

というようなことをうだうだ考えめぐらして、いよいよ枕元の目覚まし時計を見るときがやってきたのです。



ドックン・・
ドックン・・
ドックン・・ (←心音)



えいやっ



・・・23時ちょいだー。
5時間睡眠だー。
うわあ、中途半端。


あれですよ。ハタチ前に都会の男に嫁いでいった農家の娘さんが、20年間亭主関白なだんなさんに
尽くすわけですよ。早々に子供もできたから家計も苦しく自分が欲しいものを買えず、しかもだんなは
いくら給料をもらっているのか嫁には決して教えず、生活費と称して月々数万円渡すだけ。
それでも忍耐強い性格の娘さんは文句をひとつも言わずやりくりするんですよ。
それなのに、40間際になってだんなの浮気が発覚。
嫁さんはだんなを前にして内に秘めた思いをしぼりだすわけです。
「私はこれまであなたのために文句の一つ言わずやってきました。周りの同級生が旅行に行ったり、
化粧をしたり、外食をしたり、ショッピングを楽しんだり、自由にしているのを横目に家庭のために
尽くしてきました。それがこの仕打ちですか。
私の20年間を・・・青春時代を返して!!」



っていう感じでゆいたいです
「私の5時間を返して!!」
肉じゃが、ウーロン茶、カップラーメン、クリーニング!
まあ、冷静に考えると寝てしまった自分が悪いわけだから、自業自得な訳なんです
が、
それはさておき
当面の問題は夕飯をどうするかということです。
現実逃避をするためにパソコンに向かっている場合ではないのです。


ほか弁でも買ってこようっと。