うつらうつらやわらかな光 終わることのない輪廻の上

たまにまじめに勉強すると、脳が溶けて耳から流れ出てきます。


という気になります。
私の脳の素材はバターなのだろうか、と。
とめどなく目から耳から鼻からデロデロと。
勉強の合間の気休めに、目を閉じて、垂れ流し状態になったそんな自分を想像してみます。




夜中にふらふらしていると、特に用はないのにコンビニの明かりに誘われて中に入っていってしまいます。
前世で羽虫だったころの集光性が残っているのでしょうか。
あるいはあの世とこの世を結ぶ暗いトンネルがあるとすれば、トンネルを抜けた先に光にあふれた世界が
広がっているので生命が本能的に光を求めるのでしょうか。
ともかくそこでひとしきりうろうろして、1時間以上漫画を立ち読みして、何も買わずに店を去ろうとしているのに
「どうもありがとうございましたー」
と店員がさわやかにあいさつをしてくれるとちょっと胸が痛みます。
思わず戻って何か買って帰ろうかと迷ってしまいます。
結局買わないんだけれども。




今日は仕事が終わって帰宅して着替える前にベッドに倒れ込んだら、そのまま眠りの世界に誘われて
目が覚めたら12時過ぎてました。
ああ、これでまた眠れなくなってしまう。


たまにこんなことがあると無駄な夜を過ごしてしまいます。
つい先日も平日だというのに同様のことがあり、全く眠れなくなってしまったので「なるようになれ!」
と開き直りそのまま起きていたら、夜が明けてきて非常に焦ったことがあります。


そして決まって「ガタッ」と朝刊が放り込まれる音で静寂が破られ、うつろな状態から意識を取り戻すのです。
その新聞を読みながら、日を塗り替えるために必要な「眠り」という通過儀礼を経ずに次の日を迎えてしまった
事実が夢ではないことを実感し、夜が明けつつある窓の外から差し込む光の中、
私はなんだか罪深な感覚に襲われます。