ヒゲ山式勉強法

私が編み出した勉強法に「極限追い込み勉強法」というものがあります。
これは大学の時に編み出した秘技なのですが、要するに自らを精神的に追い込んで普段使わない部分の
脳細胞を活用して、吸収した知識の量が試験日にピークが来るように調整する勉強法です。
火事場の馬鹿力の脳みそバージョンと考えればわかりやすいでしょう。
俗に言う「一夜漬け」の純度を高めて、ある程度計画性を持たせた勉強法という言い方も
できるかもしれません。



これは大学生だったころのある一定の時期、「試験において最小限の努力で最大限の効果を出すためには
どうすればよいか」ということを日頃から考えていたら、「単位を獲得できるちょうど60点を取るだけ
の量の勉強をやればよいのだ」というところに行き着いて、それだったら計画的な一夜漬けでも
なんとかなるなあと思ったのがはじまりです。


しかし60点ちょうどを取るというのは、70点や80点をとることよりもある意味難しいのです。
目測を誤ると単位を取れずに苦しい思いをすることをあるので、自分の現在のレベル、テストまでの残りの
時間、覚えるべき残りの事柄などをできるだけ正確に把握しておく必要性がある、というように多くのことに
気を回さなければならないからです。
それは風雲たけし城の「戦場にかける橋」というアトラクションに近い緊張感ではないでしょうか。
平たいトロッコを勢いをつけて滑らせて乗り、矢印を越えればOKだけど、行きすぎると池にドボンと
落ちてしまうという死ぬか生きるかの緊張感。


そんなことを試験のたびに繰り返していたら、年に2回ある試験直前から終了までの期間の緊張感が
逆に心地よくなってきて試験のストレスに胃を痛める一方わくわくする気持ちも確かにありました。
そのときだけ異様な集中力を発揮し、普段は潜んでいる眠れる獅子が目覚める、といった状態に
なるのでしょう。




と、いうわけで現在私は試験前ということなので、久しぶりに眠れる獅子を目覚めさせようと思い
声をかけてみました。


おい、起きろ


しかし反応がない。
おそるおそる獅子の様子を見ると・・・


し、死んでる!


どうやら眠れる獅子は永眠してしまったようです。
私は獅子を埋葬して墓標を立てて「眠れる獅子ここに眠る」と書いておきました。
アーメン。