放尿エクスタシー

昼休みにトイレにこもって排便作業を行っていたら、誰か別の人がトイレに入ってきて放尿を始めました。
すると尿が便器にふりそそぐ音に混じり放尿者の「おお、すげえ、すげえ・・・」という声が
聞こえて来るではないですか。


私は始め、あまりにも大量の尿が出たので「よくぞまあ、ここまで尿をため込んだなあ」という感嘆の声
なのかと思ったのですが、「チョロチョロ」という少量の音から判断するにどうやら違うようです。


次にビタミンが大量に含まれた栄養ドリンクか何かを飲んだことにより、鮮やかな黄色の尿が出たので
「なんと鮮やかなイエローだろう。」という新たな美を発見した感動の声を、尿とともにじわりと
自然と漏らしてしまったのかな、と考えなおしました。
しかし、「そこまで鮮やかなイエローってどんなんだよ」と思い直したためにこの考えは却下されました。


いくら考えてもそれは想像の域を脱することはできず、謎のままにとどまってしまいます。
そこで私は大便器場から飛び出して、放尿中のジェントルマンに後ろから声をかけて
「ちょっとすいません。あなたがさっきから連呼している『すげえ』というのは一体何に対して
言っているのですか?私にもその感動を共有させていただきませんか?」
と聞き出したい衝動に駆られたのですが、ぐっとこらえました。


そう。それこそが悦楽にひたっている放尿者に対する最低限のマナーというものなのでしょう。
その後放尿を終えトイレを出て行く男に対して、私は「さようなら。すげえ放尿の人」と心の中でそっと
つぶやきました。